©️週刊女性(6/7発売)
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原作マンガを超えた[歴代TVドラマTOP5]
6月7日発売『週刊女性』にこんな記事が出ていました。
30代以上の女性2000人にアンケート
原作マンガを超えた!と思うドラマランキングいまや原作ありのドラマ・映画は定番になっている。今期ドラマも悪女(日テレ系)や、金田一少年の事件簿(日テレ系)など漫画原作ドラマがいっぱい。中でも『悪女』の向井理演じるT・Oさんは最高&最強だと女性たちの間で大好評!
そこで、原作を超えたと思うドラマ作品を2000人の女性にアンケート。神キャスティング作品はどれだ⁉︎
©️『週刊女性』(6/7発売)
第1位 逃げるは恥だが役に立つ
「ガッキーのみくりさんがチヤーミングで最高だった! 星野源も最初は違うと思ったけど徐々に平匡さんは彼しかいないと思うようになった」
「星野源さんが演じた平匡は、一見地味だけど眼鏡を外すとイケメンというキャラクターなので、高橋一生さんを推す声が非常に多かった。高橋さんでもハマったとは思いますが、やはり恋ダンスやのちに結婚までする2人の相性があってこそヒットしたんだと思いますね」
第2位 孤独のグルメ
「原作者の久住さんのもとにはほかのテレピ局から実写化オファーが来ていたんですが、"井之頭五郎のイメージじゃない!"と断っていたそうです。松重さんのときは快くオッケーを出したそうで、漫画とのキャラは違えど、愛される井之頭五郎を演じて<れることが久住さんにはわかったのでしょうね」
第3位 のだめカンタービレ
「キリッとしたイメージの上野樹里さんが、見事にのだめを演じていた。玉本宏さんは千秋様そのもの! この2人しか考えられない!」
「当初、他の局でドラマ化が予定されていたのですが、作者が"背の低い千秋は考えられない"と拒否したといいます。さらに主題歌もその主演俳優のグループが歌うという話で、クラシック以外は考えられない! と再拒否したとか。もし他局で実現していたらヒットしなかったでしようね」
第4位 金田一少年の事件簿(95年)
「少年漫画から飛び出してきたような剛くんがハマっていた。普段は抜けているけど推理になると頼れる役柄がびったりだった」
「はじめちゃんは剛、美雪はともさかさん、剣持警部は古尾谷雅人さんしかいない!」
第5位 義母と娘のブルース
「4コマ漫画をあそこまで泣かせるドラマにしたのがすごい1」
「綾瀬はるかが振り切って演じていて笑えて泣けた。MISIAの主題歌も涙を誘った」
「あの世界観を再現できたのは綾瀬さんの魅力でしょうね。ロボットのような仕事人間の主人公ですが、視聴者に冷淡に感じさせず根は優しい人間だとわからせる説得力を持っている。そのあたりが原作を超えたと思われるところじゃないでしょうか」
ドラマが原作を超えるポイント
「成功がキャスティングにかかっているのは当然ですが、強烈に原作を超えるキャストがいるかどうかが肝だと思います。
例えば、1位の『逃げ恥』の主人公みくりは持別かわいいといっ設定ではないのですが、新垣結衣さんの圧倒的なかわいさに視聴者は惹きつけられた。これは実写化ならではの魅力でしょう。必ずしも原作と同じキャラである必要はないんです。
2位の『孤独のグルメ』の松重さんは原作の五郎さんとは異なるキャラといえます。それでも、漫画のメッセージである"ただ、飯を食らう"という点を強謝する意味で忠実に五郎さんを演じた。だからこそ原作者も納得したのでしょう。
あとはやっばり原作者が納得していること。原作者と制作側が良好な関係を保っている」
2022年春5つのTVドラマと原作 Good or Bad?
原作を読んでいない方は、特にドラマを見て原作を読もうとしている方はスルーしてください。
◎今田美桜『悪女(わる)』
深見じゅん原作『悪女(わる)』第1巻から第3巻までのマンガを見ましたが、ドラマには違和感がありません。特に、田中麻理鈴(今田美桜)の師匠・峰岸さんは、江口のりこさんでぴったりです。
ドラマの第3話くらいまでは、原作マンガを想いつつドラマを見ていましたが、今田美桜さんの麻理鈴に圧倒されると、原作のことは気にならなくなります。原作を超えた? といってもいいのではないでしょうか。しかし、視聴率はあまり良くないようです。今田美桜の麻理鈴が超ポジティブて、OLにはあまり現実味がないと思われているからでしょうか?
原作によると、主人公の田中麻理鈴ってこんな平均点以下の女性なんですよ。でも、頑張ってます!
三流大を四流の成績で卒業して『下等なコネ』で入社したけど、まだなにも知らないけど、(都会では)いいことありそうな気がするんです。
→『悪女』今田美桜(田中麻理鈴)のマンガ的スライド・ストップを見よ!
→ 今田美桜主演&深見じゅん『悪女(わる)』マンガ読んでみた〈ネタバレ〉
◎倉科カナ『寂しい丘で狩りをする』
狩られる前に狩る!
ドラマでは、テーマを「狩られる前に狩る!」と明確にしたことにより、原作にあった本ストーリーと外れた他の詳細説明がなくなりスッキリしました。
また、最後の敵を押本(丸山智己)ではなく、原作ではあっさり死んでしまう久我(竹財輝之助)にしたことで、不気味さが増しました。桑村みどり(倉科カナ)の狩るべき相手は押本ではなく、みどりのストーカー久我であるべきです。押本はみどりの顧客である野添敦子(久保田紗友)を暴行し、刑期を終えて出所してきた男です。
→ 倉科カナ『寂しい丘で狩りをする』原作より面白くなった3つの理由
→ 倉科カナ主演『寂しい丘で狩りをする』原作読んでみた〈ネタバレ〉
○土屋太鳳『やんごとなき一族』
"シンデレラは王子様に見初められ、玉の輿に乗り豪華なお城で一生幸せに——果たして暮らせたのでしょうか——?"
これはマンガ第1巻の出だしです。まさにこの出だしのように、深山佐都(土屋太鳳)と深山健太(松下洸平)の若夫婦は、簡単に幸せにはなれません。普通ならすんなり解決するところで、予想外の問題が起きてしまうのです。原作に忠実でなくても、おおむね原作に沿っています。
ところで、原作よりはるかに面白いのが、長男・深山明人(尾上松也)の妻・美保子(松本若菜)です。たえず深山家を継ごうとして、佐都を苦しめます。その意地悪そうな変顔がドラマの滑稽な部分で、緊張感をほぐしてくれます。
→ 土屋太鳳『やんごとなき一族』が面白い3つの理由。見逃しはFODで
○ディーン・フジオカ『パンドラの果実—科学犯罪捜査ファイル』
原作では天才科学者・最上友紀子(岸井ゆきの)が主人公ですが、ドラマでは小比類巻警視正(ディーン・フジオカ)が主人公です。この主人公の違いが、原作とドラマの最大の違いです。
読者にわかりやすく現代科学を説明してくれるのが、原作では最上友紀子です。ドラマでは、小比類巻が説明の役目と推理で犯人を特定していきます。
また、原作では長谷部警部(ユースケ・サンタマリア)には3人部下がいますが、ドラマでは1人もいません。長谷部だけの捜査では内容が少なすぎ、その分もまた小比類巻の負担になっているかのようです。
→『パンドラの果実』原作『SCIS 科学犯罪捜査班』読んでみた〈ネタバレ〉
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△綾瀬はるか『元彼の遺言状』
綾瀬はるかさん主演のドラマは、いつも高評価と高視聴率をとっています。しかし、今回の『元彼の遺言状』は「?」です。原作を変え過ぎているのではないでしょうか。
原作『元彼の遺言状』1冊分を、ドラマではたったの2話にしました。また、元彼の遺言状自体の内容も変えてしまいました。『このミステリーがすごい!』大賞をとった原作をです。全10話でじっくりやって欲しかったという方が多いのではないでしょうか? その分、綾瀬はるかさんは『義母娘』と違い、少し一本調子な気もします。
第3話以後の主な登場人物も—麗子(綾瀬はるか)、篠田(大泉洋)、紗英(関水渚)、津々井先生(浅野和之)の4人です。分からないのは、なぜ資産家のお嬢様である紗英が麗子の事務所にいつも現れるのでしょうか。
『週刊女性』の記事で、ドラマが原作を超えるポイントがありました。「原作者が納得していること。原作者と制作側が良好な関係を保っている」とありました。はたして原作者・新川帆立氏はどう思っているのでしょうか?
→『元彼の遺言状』原作1冊分が第1・2話! 栄治の意図は?〈ネタバレ〉
→ 綾瀬はるか『元彼の遺言状』新川帆立著、読んでみた〈ネタバレ無し?〉
まとめ
『週刊女性』に載っていた記事『30代以上の女性2000人にアンケート 原作マンガを超えた!と思うドラマランキング』をご紹介しました。その結果は以下の通りでした。
第1位 逃げるは恥だが役に立つ
第2位 孤独のグルメ
第3位 のだめカンタービレ
第4位 金田一少年の事件簿(95年)
第5位 義母と娘のブルース
この記事にプラスして、【2022年春ドラマ】ドラマと原作 5作品の評価をしてみました。
◎今田美桜『悪女(わる)』(原作はマンガ)
◎倉科カナ『寂しい丘で狩りをする』(原作は小説)
○土屋太鳳『やんごとなき一族』(原作はマンガ)
○ディーン・フジオカ『パンドラの果実—科学犯罪捜査ファイル』(原作は小説)
△綾瀬はるか『元彼の遺言状』(原作は小説)
いろいろなご意見があるかと思いますが、最終回を残してこんな評価になりました。