綾瀬はるか主演『元彼の遺言状』Will of ex-boyfriend

第19回(2020)『このミステリーがすごい! 』大賞 大賞受賞作

僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る
奇妙な遺言状をめぐって、おカネ好きの才色兼備な強烈キャラ敏腕女性弁護士が活躍!
前代未聞の遺産相続ミステリー!

綾瀬はるか『元彼の遺言状』新川帆立著、読んでみた

女弁護士・剣持麗子(綾瀬はるか)の魅力!

差し出された指輪を見て、私は思わず天をあおいだ。

元彼の遺言状』の書き出しです。"私"とは、冷静沈着、お金それも大金にしか心を動かされない女弁護士・剣持麗子(綾瀬はるか)。今の恋人の"信夫"から、フレンチ・レストランで婚約指輪を渡される時のリアクションです。婚約指輪の値段は、信夫が言うには相場より少し上の43万2,000円ほど。

「これはどういうつもり?」
とすったもんだの末、「平均が40万円だとしたら、120万円の指輪が欲しいの」と麗子。青ざめた信夫を残して、レストランを立ち去ります。これ以後、信夫はほとんど出てきません。(信夫はTVドラマに出てきませんでした)

こんな大金にしか興味がない麗子ですが、最後は真犯人に殺されそうになる森川栄治(生田斗真)の従姉妹・森川紗英(関水 渚)を助けるべく、文字通り暴走ともいえる行動をとります。それも、大勢の警察官を向こうにまわして……

最初は大金にしか興味がない「こんな女、無理!」から、いつのまにか情のある剣持麗子が活躍する、それが『元彼の遺言状』です。もともと、剣持麗子は男として生まれてきた方がよかったのかもと思います。

『元彼の遺言状』プロローグ

僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」と遺言したのは、森川栄治(生田斗真)。栄治は剣持麗子(綾瀬はるかの大学の2年先輩で、2人は過去に3ヶ月ほど付き合いがありました。

そんな関係から、麗子は大学時代のゼミの先輩・篠田敬太郎(大泉 洋)から、自分が犯人だと立証してくれと依頼されます。栄治はインフルエンザで死んだことになっていました。そのインフルエンザを移したのが自分・篠田だなんだと。

篠田と栄治は小学からの知り合いで、篠田の父は貿易会社社長で、かつて森川製薬ともなんらかの関係がありました。

こうして、クライアント篠田のために、『元彼の遺言状』の犯人であることを立証するべく、大金目当てに女弁護士・剣持麗子が立ち上がります。

目次が変わっていますので、画像をアップしてみました。ザッハリッヒ、メソテース、ポトラッチ、タグ・アロング、ペルソナ、ピエロ、もくろみ、といった変わったルビを入れています。

book-contents

『元彼の遺言状』重要な手がかり、面子とは何か?

第六章 親子の面子(ペルソナ)果たして、(男の)面子とは何か?

自分(剣持麗子)がこの台詞を言う日が来るとは思わなかった。

「お金より大事なものがあるのよ。■■さんにとっては、亮くんが■■の子供であると知られることは、何百億というお金を貰っても、嫌だったのでしょう。いやむしろ、何百億というお金をもらうこと自体、嫌だったのかもしれない。子供にとって自分が唯一無二の父だったというのに、いきなり現れた実の父が頭越しにポンと大金を渡していくとなると、■■さんの立場がないから」

「でも、お金が欲しくないなら、遺言に書かれていても受け取りを拒否すればいいんじゃないか」(銀次)

私は首を横にふった。
「自分がもらうなら拒否することができるけど、子供がもらう場合は、親の意向じゃ拒否できないわ。基本的に親権者は子供に不利な意思決定をできないもの」(p279)

大金大好きな剣持麗子(綾瀬はるか)、『お金より大事なものがあるのよ…』とは言わない性格でした。第六章になると、もはや優しい綾瀬はるかさんの顔しか浮かびません。

「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」栄治の真の狙いは?

これは原作『元彼の遺言状』を読んでください。原作より簡単に説明するのは難しいです。1つだけ書いておきます。

森川栄治はある人物から目をそらすために、この奇妙な遺言を残したのです。そのために、『僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る』と森川製薬の役員や世間を巻き込んだのです。

また遺言書には、遺産の一部を元カノたちにも分配することが書かれていたのです。その中には殺人事件を起こさせるあってはならない名前がありました。

「元カノリスト」には剣持麗子をはじめ、楠田優子、岡本恵理奈、原口朝陽、後藤藍子、山崎千恵、森川雪乃、玉出雛子、堂上真佐美、石塚明美などとありました。

フジテレビ『元彼の遺言状』キャスト

剣持麗子…綾瀬はるか
篠田敬太郎…大泉 洋

森川栄治…生田斗真(森川富治との二役)

森川紗英…関水 渚(栄治の従姉妹)
森川拓未…要 潤(栄治の従兄弟)
森川雪乃…笛木優子(拓未の妻)
森川金治…佐戸井けん太(栄治の父。森川製薬社長)
森川真梨子…萬田久子
森川銀次…未定?(金治の弟)

原口朝陽…森 カンナ(看護士)
堂上先生…未定?(獣医)
堂上 圭…野間口 徹
村山権太…笹野高史(栄治の遺言弁護士)

『元彼の遺言状』第1話ストーリー

剣持麗子(綾瀬はるか)は、大手法律事務所に勤務する敏腕弁護士。企業法務を専門とする麗子は、とにかく勝ちにこだわり、クライアントの利益のためには手段を選ばない剛腕ぶりで多大な利益を上げていた。

だが、その強引さが仇となって有力クライアントを失う羽目になった麗子は、所長の津々井君彦からボーナスカットを言い渡されてしまう。

その処遇に憤慨し、事務所を辞めると啖呵を切って飛び出した麗子は“ひとり焼肉”で憂さ晴らしをする。そこで、飲み仲間を求めて片っ端から知り合いにメールを送る麗子。

すると、大学時代の元カレ・森川栄治(生田斗真)から返信が……。だがそのメールの中身は、「森川栄治は永眠しました」という訃報だった。驚く麗子のもとに見知らぬ電話番号から着信が入る。

「久しぶりだね」。全く面識がないはずの相手・篠田敬太郎(大泉洋)は、そう挨拶すると、栄治のことで相談したいと麗子に告げる。

数日後、麗子は篠田と会うが、顔を見てもなお篠田のことを思い出せない。一方、「変わらないねえ、麗子ちゃんは」となれなれしい態度を取る篠田は、栄治と同じ大学のサークルの先輩で、軽井沢の別荘で病気療養していた栄治に誘われて別荘の管理人をしているらしい。

自室で死んでいた栄治を最初に発見したのも篠田だった。篠田は、栄治が遺した奇妙な遺言状のことを麗子に伝えた。そこには「全財産は僕を殺した犯人に相続させる」と記されていたというのだ。すると篠田は、「代理人になって僕を犯人に仕立ててほしい」と麗子に持ちかけ……。

『元彼の遺言状』著者・新川帆立プロフィール

新川帆立新川帆立=twitterプロフィール写真

新川 帆立は日本のミステリー作家、弁護士
生年月日: 1991年2月 (年齢 31歳)
出生地: アメリカ合衆国 テキサス州 ダラス

元プロ雀士。166cm、AB型。
宮崎大学教育学部附属中学校卒業
茨城県立土浦第一高校卒業
東京大学法学部卒業、同法科大学院修了

デビュー作: 『元彼の遺言状』; (原題:「三つ前の彼」)
主な受賞歴: 『このミステリーがすごい!』大賞(2020年、第19回)

新川帆立新作『剣持麗子のワンナイト推理』4/8(金)に発売

『元彼の遺言状』シリーズ3作目『剣持麗子のワンナイト推理』が4/8(金)に発売されます(連作短編集)。

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