映画『復活の日』が公開されたのが、1980年6月。そして新型コロナウイルスが始まったのが、2019年12月初旬です。
しかし、コロナウイルスが一般的に知れ渡ったのが2020年、40年後になってからです。
ところで、私は映画『復活の日』を見て、1980年のパルコと雑誌『SUORE ART GOCOO』主催の第4回日本パロディ展に、『出産の日』ポスター2枚を出品しました。
2枚のうち1枚が入選し、『SUPER ART GOCOO 日本パロディ展 全作品カタログ』12月号に掲載されました。
Contents
『復活の日』と40年後に現実化したコロナウイルス
『復活の日』劇場予告編B
映画『復活の日』の40年後に、映画が現実化したことになります。映画本編を見なくても、『復活の日』劇場予告編Bを見れば、2020年のコロナウイルス禍を思い出します。
1982年秋、世界は死滅した。
南極大陸に863名の人間を残して——
『復活の日』と違ったのは、コロナウイルスにより世界は死滅しなかったということです。
しかし、もしコロナウイルスの殺傷力が強く、『復活の日』と同じ致死率100%だったとしたら、世界は死滅していたことでしょう。生と死は、隣り合わせということです。
ところで、映画『復活の日』の原作者小松左京氏は、40年も前にどうしてこのようなことが書けたのでしょうか?
次の【野村証券 閑中忙あり】の記事が、ありました。
コロナショックを予見していたかのようなリアルさ―小松左京の名作パンデミック小説
本作品は、最新の生物学、軍事情報などが溢れんばかりに盛り込まれ、南極を含む世界各地がリアルに描写されています。けれど、当時の小松左京は、まだ一度も海外旅行の経験はなく、当然、インターネットなど影も形もない時代でした。物語に関する情報は、普通に入手した書籍や雑誌に加え、大学、研究所関係の図書館にも入れてもらい、関係文献や研究資料、レポートなどを閲覧し、さらにアメリカ文化センターで、「サイエンス」や「サイエンティフィック・アメリカン」といった雑誌にも眼を通すことで蓄えたようです。(p.445)
『復活の日』主題歌『ユー・アー・ラブ』
『復活の日』主題歌は、『ユー・アー・ラブ(You Are Love )~復活の日テーマ~」、ジャニス・イアン(Janis Ian)の声が印象的な名曲です。
特にサビの部分「It's not too late to start again」の「too late(まだ今なら)」が、印象的でした。フランス人マリト(オリビア・ハッセー)の元へ、夕日をバックに今にも倒れそうな吉住(草刈正雄)が帰ってきた時に流れます。
歌詞の段落の最後に、「Toujours gai, mon cher」とフランス語が入ります。意味は「いつも明るく、私の愛しい人」。マリトの吉住への愛なのです。
『出産の日』『SUORE ART GOCOO』1980.12
パルコと雑誌『SUORE ART GOCOO』主催の第4回日本パロディ展(1980)に、私はこの『復活の日』をパロって『出産の日』を描きました。
左のポスターでは、オリビアハッセーを妊婦の大きな腹部に、右の潜水艦では真ん中に立っている部分を男性のシンボルに置き換えました。
ポスターの左下に入っている「VIRUS」は、確か「Syphilis(梅毒)」にしたかと記憶しています。
潜水艦をパロったポスターが入選し、1980年『SUPER ART GOCOO 日本パロディ展 全作品カタログ』12月号に掲載されました。
そして、下の鏡面オブジェのような盾(縦16cm×横28cm)をいただきました。
1980 JPC第4回 日本パロディ展 入選
『復活の日』劇場予告編A/劇場予告編C
『復活の日』劇場予告編Aと『復活の日』劇場予告編Cも掲載しておきます。映画の内容的には、上に掲載した劇場予告編Bがよく表しています。
『復活の日』劇場予告編A
『復活の日』劇場予告編C
まとめ
映画『復活の日』が公開されたのが、1980年6月。そして新型コロナウイルスが始まったのが、2019年12月初旬です。しかし、一般的に知れ渡ったのが2020年。ですから、40年後になって、映画は現実化したと言えるでしょう。
繰り返しますが、『復活の日』と違ったのは、コロナウイルスにより世界は死滅しなかったということです。
しかし、もしコロナウイルスの殺傷力が強く、『復活の日』と同じ致死率100%だったとしたら、世界は死滅していたことでしょう。
こんなことが、現実に起きないことを願います。
It's not too late to start again.